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歯磨きは1日何回すればいいの?

歯科医院では患者さまからよく「歯磨きの回数」を聞かれることがあります。確かに、歯磨きの回数というのは学校で習うものでもありませんし、多くの人は朝と晩の2回だけブラッシングしていることでしょう。けれども、それでは不十分と言わざるを得ません。今回はそんな1日に行うべき歯磨きの回数についてわかりやすく解説します。

毎食後に歯磨きするのが基本です

歯磨きの回数はあらかじめ決めておくものではなく、毎食後行うことを意識してください。それは朝昼晩の食事だけでなく、3時のおやつや深夜の夜食も含まれます。ですから、間食を含めて1日に5~6回食事をするという人は、自ずと歯磨きの回数も多くなります。

学校・職場での歯磨きが難しい方へ

朝食と夕食は自宅で食べる人が多く、歯磨きもしやすい環境にあるかと思いますが、昼食は学校や職場、あるいは出先でとるという方がほとんどかもしれませんね。そうした環境で歯磨きするのに抵抗がある方は、マウスウォッシュを使ったうがいだけでも行ってください。お口の中の食べかすなどを洗い流すことで、細菌の活動を抑えられます。

就寝直前・起床直後も歯磨きしましょう

虫歯・歯周病を徹底するのであれば、毎食後の歯磨きに加えて、眠る直前と朝目覚めた直後にも歯磨きしましょう。私たちのお口の中は、睡眠中に乾燥する傾向にあります。これは唾液の分泌量が低下するためです。

そして、唾液には抗菌作用・殺菌作用・自浄作用といった、お口の中の病原体を排除する作用が期待できるのですが、唾液の分泌量が減るとその機能も低下して、虫歯菌・歯周病菌の活動が活発化していきます。とくに朝起きた時にお口の中がネバネバしている人は、歯周病菌が繁殖している可能性が高いので要注意です。

1回の歯磨き時間について

皆さんは歯磨き1回あたりにどのくらいの時間をかけていますか?意外に多いのが1分程度で、長くても3分程度といった方が大半を占めます。もちろん、その時間で歯の汚れをきれいに取り除けているのであれば問題ないのですが、実際に歯垢の染め出し試験などを行うと、磨き残しが目立つものです。歯磨きはプラークや食べかすを取り除くために行っているので、その目的が達成されなければ意味がありません。ただし、1回あたり5分の歯磨きをしてもブラッシング方法が不適切だと結局は磨き残しが生じます。ですから、虫歯・歯周病を予防する上で重要なのは、歯磨きの時間ではなく、歯磨きの方法であるといえるのです。

正しい歯磨き方法は定期検診で学べます

歯科の定期検診では、虫歯や歯周病のかかっていないかを調べるだけでなく、ブラッシング指導を受けることもできます。口腔ケアの専門家が患者さまの清掃状態を確認して、最善といえるブラッシング法をご提案します。それをセルフケアで実践することで、短時間でも効率良く汚れを落とせるようになりますよ。その結果、出先でも1分程度のブラッシングで口内をリフレッシュさせることが可能となります。

まとめ

このように、1日の歯磨きの回数は、食事の回数に比例するといっても間違いではありません。朝昼晩の食事と間食までとる人は、その回数だけ歯磨きを行うと良いです。就寝前と起床直後も歯磨きすれば、虫歯・歯周病予防の効果はさらに高まることでしょう。